「ラッピングって、お願いしてもいいんでしょうか」。カウンターで、申し訳なさそうにこう切り出す方が本当に多くいらっしゃいました。
結論からお伝えします。お願いしてください。むしろ、言っていただかないと分からないのです。それに——あまり知られていませんが、言えばもらえるものは、ラッピングだけではありません。
この記事では、元シャネル・ディオールのBAとして、売り場でどう対応していたかを正直にお話しします。何が無料で、何が頼めて、いつ行けば待たずに済むのか。知っているだけで、贈り物の準備がずいぶん楽になります。
- ラッピングを頼むときの、たった一言
- シャネル・ディオールのラッピングは有料か無料か
- ショッパー(紙袋)は予備をもらえるのか
- 「袋だけ」を追加でお願いできるのか
- クリスマス時期に、待たずに済む時間帯
💡 この記事は「贈り方」に特化しています。何を贈るか迷っている方は 彼女へのコスメプレゼント、選び方の基準を知りたい方は 男性のデパコスギフト選び をご覧ください。
まず結論:「プレゼント用で」の一言だけ
覚えていただきたいのは、この一言だけです。
「プレゼント用でお願いします」
これでラッピングの話が始まります。長い説明も、気の利いた言い回しも要りません。
逆に言うと、黙っていればラッピングは付きません。これは意地悪をしているのではなく、ご自分用に買われる方のほうが多いからです。全員に丁寧なラッピングをしてしまうと、自分で使う方には余計な包装になってしまいます。
「忙しそうだから」「厚かましいかな」と遠慮される方がいらっしゃいましたが、その心配は要りません。ギフト対応は売り場の仕事の一部で、私たちはそのつもりで準備をしています。むしろ会計が終わってから言われるより、最初に言っていただくほうが段取りが組めて助かります。
シャネルもディオールも、ラッピングは無料でした
いちばん多い心配が、料金だと思います。
私が在籍していたシャネルとディオールでは、ギフトラッピングは無料でした。金額の大小も関係ありません。数千円のリップ1本でも、同じように包んでいました。
ただし、これはあくまで私がいた売り場での話です。ブランドや店舗、時期によって扱いは変わります。有料の場合は必ず購入時に案内がありますので、黙って課金されることはありません。気になる場合は「ラッピングは有料ですか」と聞いていただければ、その場ではっきりします。
デパートコスメのラッピングは、ブランドが自分たちの世界観を表現する場所でもあります。だからこそ、どこも手を抜きません。開けた瞬間の印象は、中身と同じくらい記憶に残ります。使わない手はありません。
ショッパーは、黙っていても予備がもう1枚
ここからが、あまり知られていない話です。
私がいた売り場では、「プレゼント用です」とお伝えいただいた場合、ショッパー(紙袋)を予備でもう1枚お付けしていました。
紙袋は、思っている以上に傷みます。持ち歩くうちに角が潰れたり、雨に濡れたり、渡す前に汚れてしまったり。せっかく綺麗に包んだものを、くたびれた袋で渡すのはもったいない。だから最初から2枚お渡ししていました。
これはこちらから申し出ることも多かったので、お客様のほうから言い出しにくいと感じる必要はまったくありません。もし付いてこなかった場合も、「予備の袋をいただけますか」と聞いていただければ大丈夫です。
贈り物を手渡しする予定があるなら、この1枚が効きます。当日きれいな袋で渡せるかどうかは、意外と印象を左右します。
「袋だけ」も、買っていればお願いできます
もうひとつ。お買い上げいただいていれば、ショッパーだけを追加でお渡しすることもありました。
たとえば、贈り物を家に持ち帰ってから包み直したい。当日は別の荷物と分けて持ちたい。そうした事情はよくあります。買った商品があるなら、袋の追加は無理なお願いではありません。
サイズについても、ご希望があればできる範囲で融通していました。小さいリップを買われた方が「もう少し大きい袋がいい」とおっしゃれば、可能な範囲でお出ししていました。
ただし、これは在庫と店舗の方針次第です。必ずもらえると約束できるものではありませんし、大きいサイズは数が限られていることもあります。「できれば」という前置きで聞いてみるのが、いちばん角が立たない頼み方です。
逆に、何も買わずに袋だけをお願いされるのは、さすがに難しいところです。ブランドの紙袋そのものに価値があるため、どの売り場でもお断りしていると思います。
クリスマスに行くなら、平日の午前中
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい実用的な話です。
クリスマス時期の売り場は、普段とはまったく別の場所になります。限定品の予約の受け取りと、ラッピング待ちの列が同時に発生するからです。ゆっくり相談したくても、後ろに人が並んでいる状況では、お互いに落ち着きません。
ただ、ずっと混んでいるわけではありません。クリスマス時期でも、平日の午前中は比較的空いていました。
- 平日の午前中——比較的空いている。相談しながら選べる
- 平日の夕方以降——仕事帰りの方が集中する
- 土日——一日を通して混雑。ラッピング待ちも長くなる
贈り物を選ぶのに相談したい、試させてもらいたい、ラッピングも丁寧にしてほしい。そう思うなら、平日の午前中に半休を取ってでも行く価値があります。同じ買い物でも、体験がまったく違います。
そしてもうひとつ。人気の限定品は、店頭に並ぶ前に予約でなくなることがあります。クリスマスに間に合わせたいなら、秋のうちに情報を確認して、予約できるものは予約しておくのが確実です。
カードやリボンの色は、その場で聞くのが正解
「メッセージカードは付けてもらえますか」「リボンの色は選べますか」。こうしたご質問もよくいただきました。
正直にお答えすると、これは時期によって変わります。季節限定のラッピングが用意されている時期もあれば、通常の包装のみの時期もある。カードの有無も、その時の販促内容によって違いました。
ですので、ここで「必ずこうです」とは書けません。その場で聞いていただくのがいちばん確実です。
聞き方も難しく考える必要はありません。「メッセージカードはありますか」「リボンの色は選べますか」で十分です。用意があれば出してもらえますし、なければその旨を教えてもらえます。聞いて失礼になることは、ひとつもありません。
よくある質問
デパコスのギフトラッピングは無料?
私が在籍していたシャネルとディオールでは無料でした。ブランドや店舗、時期によって扱いは変わりますので、気になる場合はその場で確認してください。有料の場合でも購入時に案内があります。
ショッパー(紙袋)は予備をもらえる?
私がいた売り場では、「プレゼント用です」とお伝えいただいた場合、予備をもう1枚お付けしていました。こちらから申し出ることも多かったので、言い出しにくいと感じる必要はありません。
買ったあとで、ショッパーだけ追加でもらえる?
お買い上げいただいていれば、お渡ししていました。サイズもご希望があればできる範囲で融通していました。ただし在庫や店舗の方針によりますので、必ずとは約束できません。まずは声をかけてみてください。
クリスマス時期に空いている時間帯は?
平日の午前中が比較的空いていました。夕方以降と土日は予約の受け取りとラッピング待ちが重なり、長い列ができます。じっくり相談したいなら平日の午前中が確実です。
まとめ
覚えておいていただきたいのは、3つだけです。
ひとつめ、「プレゼント用でお願いします」と言うこと。黙っていると付きません。そして遠慮は要りません。
ふたつめ、ショッパーは予備がもらえること。渡す当日にきれいな袋で持っていけます。買った商品があれば、追加やサイズの相談もできます。
みっつめ、クリスマスに行くなら平日の午前中。同じ買い物でも、落ち着いて選べるかどうかがまるで違います。
ラッピングもショッパーも、私たちが用意して待っているものです。使ってください。売り場は、贈り物を渡す瞬間までを一緒に考える場所だと思っています。